人がつくった森林は、人が手をかけることが欠かせません。65年間積み重ねてきた、おじいちゃん、おばあちゃんの努力を子どもたちに引き継ぎ、これまでの功績を受け継がなければなりません。大切なのは緑の国土を守るこころです。
それを次世代に伝える責任があります。
森林環境教育
緑の募金では、次世代を担う児童や生徒、教員、地域の森林ボランティア団体などが一体となり
森林は豊かな感性や人間性を育む体験活動の場として優れ、また、自然現象や社会的・経済的な学習も可能です。
文部科学省が推奨する※「ESD」持続可能な社会づくりの担い手を育成する場としても森林は注目されています。
※「ESD」:Education for Sustainable Development
日本の森林が大きく荒廃していた昭和20年代から30年代にかけては、毎年のように甚大な風水害が発生していました。特に、昭和22(1947)年9月に関東、北日本を襲ったカスリーン台風は、利根川上流域に多くの降水をもたらし、山腹崩壊に伴う土石流の発生や河川の氾濫により、利根川流域の1都5県で死者数1,100名、
家屋の浸水303,160戸、家屋倒半壊31,381戸、田畑の浸水176,789haの被害がありました。
当時の資料によると、被災者数は埼玉県及び東京都だけで72万人にのぼると推定されます。しかし、伊勢湾台風以降、数千人規模の台風による被害はなくなります。これは森林整備が大きな要因のひとつと考えられています。
昭和の三大台風
1934年9月21日に高知県室戸岬に上陸した「室戸台風」、1945年9月17年鹿児島県枕崎に上陸した「枕崎台風」、1959年9月26日和歌山県潮岬に上陸した「伊勢湾台風」を昭和の三大台風と言いますが、これらは、森林の荒廃との因果関係により大きな被害をもたらしたと考えられています。
丸善が発行する「理科年表 平成17年」から
現在の日本は、先進国で、フィンランドにつぎ、国土面積に対する森林の面積率が世界第二位の国です。しかし、その森林の約40%は人が作った森林、いわゆる
人工林です。
また、里山と呼ばれる森林も人の影響を受けた森林であり、こうした一部の二次林(自然林が伐採された後または焼失した後に自然に生えてきた樹林)も含めると、人の手が介在した森林は相当数あると言えます。こうした、人が介在した森林は人が管理しメンテナンスをしないと、森は荒れ、放って置くと木々は朽ちて死んだ森になってしまうのです。
人が森を管理・メンテナンスするためには、もっと森とかかわることが重要です。
昭和25年(1950年)荒廃した国土の緑をよみがえらそうと緑化運動は組織的継続的な形でスタートしました。
そのシンボルが「緑の羽根」の募金です。終戦から
5年という時期に緑の大切さを思う人々がこの国には確かに存在し、その意思に賛同し、初年度で2200万円の年間募金が集まり、それから3年後は1億円を突破しました。その貴重な募金で緑をよみがえらせる活動に取り組み、65年を経過した現在、世界有数の森林面積率を誇る国になりました。
品川に住んでいるのに今回初めて知って参加しました。
都内でお手軽にできる植林ということで、子どもたちと一緒に自然に触れ合うことができ、また、話をするキッカケができて大変有意義でした。来年もまた是非参加したいです!
国際森林デーは、2012年12月の国連総会で決議されました。世界で森林や樹木に対する意識を高めるこの記念日に東京都の海の森で国際交流と海の森植樹を開催いたしました。
一般市民のほか、駐日外国大使館、国際機関職員とその家族、留学生等、多くの方々にご参加いただきました。
当日、ご参加頂いた方々にアンケートを行い、「本日のイベントを楽しんでいただけましたか?」の質問に対し、「楽しかった」「まあ楽しかった」とお答えになった方は約90%でした。来年も参加したいですかの質問には約80%の方が参加したいとお答いただき、好評価でした。
森や海、川と共に生きてきた伝統的な暮らしをもう一度見つめ直し、未来につなごうと始まった「聞き書き甲子園」の高校生・大学生のグループと、どんぐりから苗を育てる取り組みを行う「森の教室どんぐりと森の仲間プロジェクト」の幼稚園児がともに海の森で植樹を行いました。高校生・大学生のお兄さん、お姉さんと園児たちが楽しく植樹をすることで、思い出と記憶に残る一日となりました。
津波によって多くのものを失った東北の被災地。そこには、美しい緑の風景もありました。
そして一瞬にしてその風景は失われました。
緑の募金は被災地の海岸防砂林づくりを支援し、100年先、200年先の安全・安心に向けた活動を進めています。
是非、地元の方々が愛した風景を復活させるために、みなさまの力を貸してください。
緑の募金では使途限定募金(東日本大震災復興事業)を立ち上げ、
被災地の緑化活動を中心とした募金を行っています。
砂漠化や災害などで失われた世界各地域で、森林ボランティアを派遣したり、植林支援を行っています。
環境悪化が進む21ヶ国の地域に私達の仲間が今も頑張っています。
インドネシア・東ジャワ州の最貧地域であるマドゥラ島では、島の多くを平坦な地形が占め、緑化が進んでいないこと等により、乾季には深刻な水不足、雨季には土地に保水力が無いため大洪水になるなど自然災害が多発しています。
そこで、コミュニティの中心であり次世代育成の場である学校及び周辺地域において、植林活動及び環境教育、雨水タンクの設置等を行い、森林と水保全に関する知識と行動を広め、同島の根本的な環境改善と持続可能な地域づくりを目指しています。(実施協力団体:オイスカ)