戦後の荒廃した日本の国土に対する危機感から始まった、多くの人々による国土緑化運動の取り組みによって造成された森林が、現在、成長し資源として本格的な利用時期を迎えています。日本の森林は、適切に「伐採・利用」し、また「植林」し、「育てる」という森林づくりの循環を確保すべき段階にあります。しかし、森林資源が充実し活用できる状況になっているにもかかわらず、木材需要、木材価格の低迷でせっかく育った森の恵みが活かされず、逆に森林の荒廃と衰退が心配されています。
木を植え、育て、さまざまに活用する。そしてふたたび木を植えて育てていく。こうした「森の循環」が繰り返されることによって、ゆたかな環境がはぐくまれていきます。
※国際連合食糧農業機関(Global Forest Resources Assessment 2015)によると、OECD諸国(加盟34ヵ国)では、フィンランドの73.1%に次いで日本は2番目の森林率となっている。また、OECD諸国に加えて、一定の国土(1,000万ha以上)かつ人口(1,000万人以上)を有する国の中でも森林率が2番目である。