国民参加の森林づくり
よびかけ
昭和60年の国際森林年を記念して、(社)国土緑化推進委員会の中に、「21世紀の森林(みどり)づくり委員会(座長:水上達三氏)」が設置されました。
同委員会は、「来るべき21世紀の国土そして社会が安全で快適なものであるためには、国土の70%を占め多様な機能を発揮する森林を、如何に管理し活用していくかが重要なポイントである。」との基本的な認識に基づく検 討を行い、昭和61年3月、「21世紀へー国民参加の森林づくりを」というタイトルの報告書をとりまとめました(PDF参照。)。
この報告書の中において、「国民一人ひとりが森林を自分のものとして考え、それぞれの立場で、可能な方法で、森林づくりに参加する。」という新たな考え方が提唱されました。
「21世紀へー国民参加の森林づくりを」
国土緑化運動における位置づけ
昭和63年に創設された「緑と水の森林基金(現「緑と水の森林ファンド」)」は、「国民参加の森林づくり運動を、広く国民運動として推進していくための中核的活動体」として位置づけられるとともに、平成7年に法制化された「緑の募金」についても、「国民参加による森林整備等の取組みを推進することを旨として行うこと。」(緑の募金実施要領)とされるなど、国土緑化推進機構は、「国民参加の森林づくり」を国土緑化運動の中心的な柱として積極的に推進しています(下図参照)。
また、平成28年5月に策定された「森林・林業基本計画」においては、「国民参加の森林づくりと森林の多様な利用の推進」するため、企業やNPO等を含めた「多様な主体による森林づくり活動を促進する。」こと、「ESDの取組が進められていることを踏まえ、持続可能な社会の構築等に果たす森林・林業の役割や木材利用の意義に対する国民の理解と関心を高める取組を推進する。」とされるなど、「国民参加の森林づくり」は、国の森林・林業政策においても重要な位置づけがなされています。