事業分野「緑化の推進」 森で子どもをはぐくむ
もりメイト倶楽部Hiroshima
〒730-0002 広島県広島市中区白島中町12-4
団体の概要
広島市主催の森林ボランティアリーダー養成講座1期生の修了生有志が発起人となり、平成9年4月、森の再生と自然保護に必要な技術力をつけるために倶楽部を立ち上げた。 林業の基本となる「植樹・下刈り・枝打ち・間伐」作業をはじめ、林業技術の指導や公民館・小学校等の自然体験活動に講師を派遣している。間伐材の有効利用を図るために製材からベンチづくりまでを行い、環境についての啓発活動に努めている。
現在は、出前間伐・里山・クラフトの3部会も立ち上がり、毎週活発な活動を展開している。
募金事業の概要
広島市内中心部を流れる1級河川の公園傍に、水の浄化に効果がある貴重なアシ原がある。それを有効に活用し、環境学習の場にしたいと、我が倶楽部員が主体となり平成17年に「京橋川かいわいあしがるクラブ」を立ち上げた。
2月のアシ刈り、4月のアシ舟づくり、7月のアシ舟とカヌーの乗船体験と、そのつど川辺の生き物の観察等を行うなど水辺に親しんできた。
公園内には原爆慰霊碑が建立されている関係もあり、同年11月、被爆ザクラと江波山ザクラ(ヤマザクラの変種)を近隣の子ども達や地元町内会・老人会の人達と一緒に植樹した。
開花を楽しみにしていた直前の平成18年4月始め、地上から40cm付近で6本すべてが折られる事件が発生した。新聞やテレビなどで大々的に報道されたのが契機となり、住民自治の重要性・地域コミュニティーの再生の糸口としてノーベル平和賞受賞のワンガリ・マータイさんがすすめる「MOTTAINAIキッズ植樹プロジェクト」に応募した。
プロジェクトの内容は、子ども達や地域住民・市民団体が連携し、植樹を通じて緑の大切さや自然を守る大切さ、日本の精神文化である「MOTTAINAI」について認識を深めることを目的に、河岸緑地にサクラの植樹を行うことである。
広島市子ども会連合会・地元の3町内会・3小学校をはじめ、いろいろな場面でチラシを配布し呼びかけたところ、市内各地から子ども50人を含む200人の参加があり、地域住民との交流を深めながら植樹を進めた。
開会式では、「植樹を通じて自然を大切にすることは自らの命を守るということ。それが平和な世界に通じるということ」を伝えた。従来から植えられているソメイヨシノのほか、ジュウガツザクラ、ベニシダレザクラ、シダレザクラ、ヤマザクラ、ヒマラヤザクラなど6種類38本を京橋川右岸の河岸緑地約1kmの区間に植樹。プロジェクトの主旨を書いた看板は、間伐材等を利用し、各サクラには製材した残りの端材を利用して植樹者の名前を書いたものを設置した。
また、広島市内の公園などで市民などへコーヒーのお接待をしているカフェテラスクラブの協力により、広島市内で湧き出る名水を汲んできて皆さんにおいしいコーヒーも振る舞った。
植樹後はいろいろな方々が毎日のように見回りをしていたが、残念ながら半月後に1本盗難にあった。新聞やテレビでの報道が行われ、市民の皆さんには更に関心を持ってもらえることにもなった。
参加者・地域の人の声
- 街中でこのようなすてきな植樹イベントができたなんてすばらしいこと。時々、成長具合を見に来たい。
- 来年の花が咲く時期には、ぜひとも見に来たい。
- 今回の植樹プロジェクトを聞いて、約100km離れた広島県東部からもヒマラヤザクラの苗を5本持ってきた。良い記念になった。これからも交流を続けたい。
- 公園内の原爆慰霊碑や花壇などのお世話をされている地元の方達からは、賑やかで良いイベントを開催してもらった。いろいろな人達に関心を持ってもらうことによりゴミの不法投棄や犯罪の防止につながるので、今後も活動を続けてほしい。
今後の取り組み
この会場周辺では2年前からアシを刈り、河川敷の清掃をし、満開のサクラの下でアシ舟をつくり、川に浮かべて乗船体験もしてきた。「森・川・海の繋がりを伝える環境教育」や「まちづくり」のために1年に数回活動してきた。
広島駅からすぐ近くのこの公園周辺を舞台に、サクラの植樹活動を通じた「MOTTAINAI」運動をずっと引き継いでいけるように、町内会をはじめ学校や企業などにもPRしながら、今後もみんなが一緒になって活動を続けていきたい。
実績報告とりまとめ表
実施時期 | 18年11月12日 | 備考 | |
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作業内容 | 植付面積 | 1.1ha | 樹種:10月ザクラ、シダレザクラ、ベニシダレザクラ、ヤマザクラ、ソメイヨシノ、ヒマラヤザクラ |
植付本数 | 38本 | ||
参加者数 | 県内 | 200人 | |
実施場所 | 広島県広島市中区白島九軒町、中町、北町 |