ドキュメント・オブ “10000の瞳”プロジェクト

チャリティCD『今ある気持ち』の合唱でレコーディングにも参加してくれた岐阜県高山市立松倉中学校の生徒さんから、素敵なメッセージが届きました。

つらいことも、悲しいことも、みんなで 共有しよう

三月十一日、東日本大震災。あの日から毎日、新聞やテレビで東北の大変な状況が伝えられました。家族や友を亡くし、大きな悲しみを抱えた方々、家を津波で失ってしまった方々。そんなつらい状況を知る度、私は胸がしめつけられるような思いでいっぱいでした。しかし、東北のみなさんの力になりたくても、私のような中学生にできることは限られています。何もすることができない自分の無力さに、いらだちを感じていました。そんな時に松倉中学校が「緑の惑星プロジェクト」に参加することを聞き、本当にうれしかったです。『今ある気持ち』という素敵な歌で、東北と高山の心をつなぎ、日本の心をつないで、「つらいことも悲しいことも、みんなで共有して、みんなで乗り越えていこう」というメッセージを伝えたい。そんな思いで一生懸命歌いました。私たちの声によって、東北のみなさんの心に明かりをともすことができればうれしいです。

(田中理央奈)

困ったときはお互い様

“困ったときはお互い様”。この言葉は、日本に昔からある、日本だけの言葉だそうです。
 被災地で辛く苦しい思いを乗り越えようとする沢山の方々を笑顔にしよう、そして元気づけようと「今ある気持ち」の合唱をしました。私たちは三月十一日、学校の教室にいました。テレビでその時の悲惨な状況を知り、その後も度々耳に眼に入ってきました。映像を見る度に言葉を失ってしまいます。しかし、私たち中学生にできることといったら何があるのか…そんな時、今回の機会を得ることができ、今こそ被災地に元気と希望を届けることができる。これこそが私たち中学生ができることだ。そう思いました。「今ある気持ち」を歌えて、本当によかったです。
 そして、“困ったときはお互い様”は日本にだけある言葉です。この合唱をとおして、今こそみんなで助け合い、みんなで乗り越え、みんなで新たな一歩を踏み出したいと強く願います。

(金井真帆)

自分たちも復興に参加できる活動があってよかった

 どれだけ頑張っても、僕たち中学生の復興支援活動には限度というものがあり、自分の思うようなことができず、自分の活動に満足できていませんでした。しかし、そんな中、この緑の惑星プロジェクトに参加することができて本当に良かったです。
 プロジェクトに向けての取り組みでは全校一人一人が上田正樹さんの気持ちを共感し、本気で取り組むことができました。当日は、一人一人が自分の声だけでなく、心からも伝えようと全力で歌う姿が見られて良かったです。
 僕はこのプロジェクトを通して、これまで行ってきた活動もやって良かったと思えるようになりました。しかし、まだ日本は復興しきれていません。そこで、僕たち一人一人が人間として何ができるか考えていきたいです。そして、それを行動にうつして少しでも日本のためになれば良いと思いました。
 がんばろう、日本。

(上野友己)